タコのサラダから得た秘伝





Italy~Como

イタリアの公立校は、いまだに土曜日も開校します。
土曜日早朝、朝7時。この日も、我が家の子供達はいつもどおりに通学です。

毎週土曜日だけはちょっぴり甘やかし、通常の公共機関を使わずに学校まで車で送って行きます。
そのついでに、まだ買い物客も少ない食料市場へ週末の買い出しに出かけるのが我が家の習慣です。
まずは、スタンド(=バンカレラ)が平日より多く並ぶ市場をぐるりと回り、旬の総菜をチェックします。
その後、週末の献立を考え、ようやく買い物を始めます。


タコ
タコをまるごと、お酢を足した水からゆっくり煮る

この日は魚屋で新鮮なタコを発見!
先日食事したレストランで見かけたタコのサラダが実に美味しそうだったのを思い出したものの、調理するのは大変そう……。

そんな心を読みとったのか?
「タコをゆでてオリーブオイルに塩とこしょう、いたって簡単だよ〜!」と魚屋さん。まさに、作りたかったタコのサラダのレシピをさらりと教えてくれたのでした。

その言葉を信用して、思わず衝動買い。
地域それぞれの独特な食文化を誇るのがイタリアン料理ですが、このタコのサラダはどの地域でもメニューに登場する一品なのです。


タコ
柔らかくなるまでコトコトと一時間弱煮る

土曜日の早朝マーケットというと、早起きしてまでわざわざ買い出しにくる、こだわりをもった料理人達に出くわします。
この日は料理好きの友人にバッタリ。
そもそもこのタコのサラダを初めて賞味したのは、リグーリア地方の彼らの海の家でした。

あの日、お昼前に到着すると、近くの漁港で早朝あがったタコを地面に叩き付けながら、「こうするとタコの筋肉がリラックスして柔らかくなるんだよ」と言っていた事を思い出しました。
その時教えてくれた、このタコを柔らかくする方法を確認すると、最近は違うテクニックを使用しているというのです。
その方法とは、買ってきたタコをまず冷凍し、翌朝そのまま常温の水にいれ、ゆっくり沸騰させ、時間をかけて煮るという方法でした。


タコのサラダ
柔らかく煮たタコは小さく切り、別にボイルしたポテトを同じぐらいの大きさに切ってあわせる。みじん切りのパセリ、オリーブオイル、お酢又はレモン汁、塩、こしょうと好みで加えて出来上がり。
大好きなルッコラを混ぜたグリーンサラダと一緒に頂きました。

立ち話をしていると、海の幸料理の名人を自負するプーリア地方出身の友人が通りかかり、会話に加わってきました。
「プーリアでは生のタコを常温の水にいれ、半カップぐらいのお酢を足し、ゆっくり煮込むのが家庭の秘伝」と教えてくれました。
簡単なはずのタコのサラダは、実は誰もが柔らかく煮るために試行錯誤しながらテクニックを試みていたのです。

即席会議の結果、プーリア流が一番いいとの結論に。
食べることが好きな仲間が集まると、タコのゆで方にも論議がつきまとうものです。そして、熟練したアドバイスに納得。
ちなみに論議に参加した食べることが好きな仲間は、皆男性。
そうなんです!イタリアの男性にはこだわりをもつ料理人が多いのです。


ライター紹介

ただの知代(ただのちよ)
イタリア在10年、大学生の長男筆頭に下の二人は男女双子の三人の母親です。
お料理も大好きですが、クッキングよりも食文化に興味もっているので、そんなことをテーマに書くのが好きです。

イタリア、コモ市。
コモ(Como、コーモとも)は、人口83,016人のイタリア共和国ロンバルディア州コモ県のコムーネの一つで、コモ県の県都である。
コモ湖を通じてスイスに接している。絹の産地として有名。


「”コモ”」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終更新 2012年8月30日 (木) 12:50
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