A Tavola! テーブルに集合





Italy~Como


A Tavola!

移動式のお祝いとして毎年祝い日が変わる復活祭。
今年は3月31日とやや早めになったこともあり、この連休は春スキーを楽しむために山に向かおうか、初春の太陽を浴びに海に行こうかと多くのイタリア人が迷っていました。
あいにく今年の連休は、イタリア全土がスッポリと雲に包まれる悪天候。笑顔で帰ってきたのは、パウダースノーに恵まれたスキー組となりました。

この復活祭、実は、宗教のお祝いとしてはクリスマス以上に意味が深く、イタリアでは復活祭の日曜日は、午前中にミサへ行き、そのあと親族一同で食事をします。町のレストランは集まるグループで賑わっていました。

きちんとした挨拶はどの国にいっても気持ちのいいもの。
イタリアでもお母さんが子供たちに「ちゃんと挨拶しなさい」と促している様子をよく目にします。


A Tavola!
友人宅で三家族”ア・ターボラ テーブル集合”

テーブルを囲む機会を作るのが大好きなイタリア人の生活の中では、食事をする時も挨拶が肝心です。
「テーブルに集合!=”A Tavola (ア・タボラ)”」と食事が始まる合図がかかり、「良い食欲を=”Bon Appetito(ボン・アパティト)”」 と、日本で言う”いただきます”と同じような意味合いの食前の挨拶を交わし食事が始まります。

イタリアで素敵だなと思う習慣は、ファミリーの”パトリアルカ”と呼ばれる長老を筆頭に世代を越えた大家族で食事をすることです。そして、その光景をよく見かけます。
”遠慮”という概念には無頓着な国民性ということもあり、そのような食事の席でも立場などはお構いなく、情熱いっぱいにやかましく論議が展開されます。

復活祭のランチでは新しく就任したローマ法王の評価や、各党対立が続き政府不在が続く政治情勢について熱気溢れる話が聞こえてきました。
まさにイタリアを舞台にした映画の一幕を想像するような光景ですが、ファミリーのつながりを重んじる伝統がまだ残るこの国では絆を深める上でとても大事なことと思われているようです。

先進国とはいえ生活の上での近代化はまだまだ遅れ気味のイタリア。
その結果何をするのにも効率が悪く、イライラとの戦いが生活の一部ですが、他国では近代化が進むと共に大家族から核家庭になり、その中でも家族が分離し、同じ時間に食事をとる機会も減っている現状を考えると、イタリア流スロータイムで古き良き生活習慣が保たれいることを反対にありがたく思たりするものです。
”ア・タボラ” テーブルに集合!”の合図がたやまないファミリーライフを心がけなくては、と一家の柱は思うものです。


ライター紹介

ただの知代(ただのちよ)
イタリア在10年、大学生の長男筆頭に下の二人は男女双子の三人の母親です。
お料理も大好きですが、クッキングよりも食文化に興味もっているので、そんなことをテーマに書くのが好きです。

イタリア、コモ市。
コモ(Como、コーモとも)は、人口83,016人のイタリア共和国ロンバルディア州コモ県のコムーネの一つで、コモ県の県都である。
コモ湖を通じてスイスに接している。絹の産地として有名。


「”コモ”」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終更新 2012年8月30日 (木) 12:50
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