イタリア流、思いがけない親切心





Italy~Como

子供の稽古を待つ間、一服するために立ち寄ったコーヒースタンドでの出来事。
コーヒー代をカウンターに置き立ち去ろうとしたところ、カプチーノ代を間違えて払い過ぎてしまったようで、そのおつりを返してくれるためにバリスタのお兄さんに呼び止められました。
金額ではたった20セント。親切で、正直な彼の行為はそれ以上の価値だと、思わず感心しました。

つい先日も、道沿いの駐車場に車を止めパーキングメーターのチケットを買おうとバッグの中の小銭を探していたところ、一台の車が横に止まり、見知らぬ男性がまだ駐車時間が残っていた駐車券を差し出してくれました。
チケットは€2.00でしたが、受けとった者としては見知らぬ人からもらった思いがけない善意に嬉しく感じました。

道徳心があれば当たり前の行為だとわかっているのに、何故こんなに感激するのかと思われるかもしれませんが、 ここはイタリア。“親切”であっても“正直”というイメージとは結びつかないイタリアでの出来事。
イタリアへ引越をすることになった当初も「治安大丈夫?」「子供には安全なの?」と、日本の親戚や友人からも心配されました。
確かに買い物する時のおつり勘定はいいかげん、日本領事館の来館目的もスリと詐欺被害が一番多いという話も聞いた事があり、元首相でさえも脱税疑惑がつきまとうような国です。
小犯罪に用心しながら生活している中で、見知らぬ人からの思いがけない親切はとてもありがたく感じるものです。

そんなことを考えていた矢先、お金をおろしに寄った銀行での一コマ。
一台しかないATMが調整中だったので、長蛇の列の窓口の最後尾へ向かい待つ事に。
窓口が閉まるお昼前、やっと番が回って来たのに、なぜか私の口座にアクセスできず何回もやり直しをするはめになった銀行員。どうも私の後ろにできた長い行列の冷たい視線に耐えられなくなったようで焦っている様子。
また午後に来ようかと半分あきらめかけていたところ、「はい、ここバッテンのところにサインして」と、コンピューター処理用の印刷用紙に手書きで金額€500と書き、差し出してきた。コンピューターに入力することなく、彼の勝手な対応。
もちろん、残高の確認もなく、上司の承認もない。あまりにも適当すぎで、本当にいいのかな…?と半信半疑に思いながらサインをすると、前の顧客が入金したばかりのお金からお札を数えて渡してくれました。
お金をおろせて助かったのはいいけど、親切だけど正直とは言いがたい価値としては€500のこの親切に対して、本当にありがたく思っていいのか納得できないまま帰ってきました。
ちなみにこの銀行員はクビにもならずにまだ働いているので、本人としては親切をしたつもりの満足感は感じていたのかも…。
やはり、これこそがイタリア流(笑)。


クライミングローズ
復活祭前のこの季節はいつも天候不順、ここ数日土砂降りの雨が続きやっと青空が覗いたとおもったらまた隠れてしまいました。
三寒四温この時期は”玉ねぎのように着る”と言うのがこちらの表現です。ようするに、何枚も重ね着して温度差に対応するということです。
冬の寒い時期には忘れられてしまう塀際のクライミングローズも沢山のつぼみをつけ咲き始めました。

水仙
水仙のつぼみもいつ開こうかと待機中。
残念ながら予報ではまた雪マークの日があるのでまだしばらくお預けです。

モクレン
モクレンの木もつぼみいっぱい。
いつも一番に開花するこの木のつぼみが開くと確実に春到来です。

ライター紹介

ただの知代(ただのちよ)
イタリア在10年、大学生の長男筆頭に下の二人は男女双子の三人の母親です。
お料理も大好きですが、クッキングよりも食文化に興味もっているので、そんなことをテーマに書くのが好きです。

イタリア、コモ市。
コモ(Como、コーモとも)は、人口83,016人のイタリア共和国ロンバルディア州コモ県のコムーネの一つで、コモ県の県都である。
コモ湖を通じてスイスに接している。絹の産地として有名。


「”コモ”」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終更新 2012年8月30日 (木) 12:50
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