いただきますレポート〜森林ノ牧場





栃木県那須郡那須町に位置する森林ノ牧場に行ってきました!10363421_651198294968080_9181715668647405055_n
森林ノ牧場の理念は、人と自然、人と人がつながる森と人と牛のいい関係です。日本の国土の7割近くが森林である日本。この森を利用して、森と牛と人がともに生きる。環境的にも森を持続的に活性させ、さらに酪農を両立させるという考えで牧場は運営されています。kanban1
牧場を経営している山川さんの実家はサラリーマンですが、中学のときに酪農をしたい!と決心し、その後東京農業大学に入学。そして夢であった牧場経営を実現しました。自然が大好きな山川さん、一番の至福の時は自然のなかにいる牛達の姿をぼっーと見つめている時だそうです。cow2
森で生活する牛達からは、季節感たっぷりの乳が生まれます。夏はさらさらの牛乳、そして春にはカロテンたっぷりの牛乳など、まさしく自然と一緒に「生きている」乳です。

畜産の国内食料自給率は25%。純粋に国内の飼料で育っている家畜は16%である現状を考えると、森を利用する酪農は海外の飼料に頼らない純国産酪農への道であると思いました。まだまだこれからの道のりではありますが、笑顔の山川さんを見ていると森と牛と人が一つにつながった酪農が日本に広がるのも夢ではないと思えました。
(記事:いただきますTV)

特別レポート2014年8月:森林ノ牧場から産まれたミートソース、「いのちのミートソース」について(長文ですが是非最後まで読んでください・いただきますTV)1978560_605456509542259_166703542_o
放牧から生まれるジャージー牛の乳製品

森林ノ牧場の牛はジャージーという小柄で目の大きい、かわいらしい牛です。濃厚な牛乳を出し、風味が強く、そのまま飲んでも、加工をしても高品質で美味しい牛乳です。

このジャージー牛を放牧し、毎日二回牛たちはお乳を出してくれます。放牧地の景色が四季で移り変わるように、放牧された牛の乳も季節によって移り変わっていきます。

春にはビタミンを多く含んだ黄色っぽい香りの良い牛乳に。夏は水分が多くなり、さっぱりとしたのど越しの良い牛乳に。秋からは草に繊維質が多くなり、少しずつ濃厚感のある牛乳に。冬は保存していた草を食べているので濃厚な白い牛乳に。

牛乳はもちろん、ソフトクリームやヨーグルトなどの乳製品もその季節ならではの風味を楽しんでいただけます。10339037_639344242807169_394540016_n
ジャージー牛のお肉とは?
ジャージー肉とはいわゆる「和牛(黒毛和種)」のように脂がのったお肉ではなく、全体的に赤味の多いのが特徴です。食べてみると癖が無く、さっぱりとしているけれど味がしっかりしていて、そのまま食べるよりも加工した方がその特徴を活かせるのでは、というお肉です。お肉になるジャージー牛は、森林ノ牧場の牛のなかでも「廃用牛」と言われる牛のお肉です。

廃用牛とはどういうものかお話します。ジャージー牛の場合、生後1年半くらいで種付けをして、280日前後の妊娠期間の後お産をしてようやくお乳を生産出来るようになります。お乳を出す期間はお産後約10ヶ月(その間に次の種付けをして次の妊娠をします)で、その後に2-3ヶ月のお乳を出さない「乾乳」という期間があります。

お産➡搾乳➡種付け➡乾乳

妊娠➡お産➡搾乳➡種付け➡乾乳

妊娠➡お産➡搾乳➡種付け➡乾乳

この周期を繰り返していくと、種付けをしても妊娠をしなかったり、乳の質が悪くなったり「家畜」としての生産性が悪くなってきます。生産性が悪くなった牛は種付けはせず、「廃用牛」としてお肉で出荷されてしまうのです。

残酷かもしれませんが、人間のために育てられ乳を生産してくれた牛たちも、ペットのように飼い続けることは基本的にありません。

この廃用牛のお肉は「国産牛」として流通いたしますが、森林ノ牧場の場合、出荷をした先は誰がどのように食べられているかは分からない状況でした。

そして、赤味の多いジャージー牛は一般的には価値が低く安価なお肉として扱われ、どう活用されるか分からない上、安価に流通する状況に「もどかしい」気持ちを抱えていました。

「もどかしい」という気持ちは、多分、情からきているものです。家畜に情を移すことは誤りかもしれません。情の移った牛を肉にしてしまうことも矛盾していると思います。

僕は、飼っている牛が可愛いし、名前だってつけます。けれど、私は牛を「家畜」として飼育していて生産性についてはシビアに考えます。その牛たちが二束三文でモノとして扱われることに経営的な面だけではない「もどかしさ」という感情がついて回ります。

自分たちが育てた牛たちの価値を最後まで高めてあげること、これが今のところの私の考えです。

お肉にするからには、納得感を持って最後まで自分たちで責任を持ちたい。自分たちで育てたからこその価値をお客様に提供したい。そして、しっかり商品として家畜としての役割も全うしてもらう。矛盾は承知ですが、これが僕の考えです。可愛い牛の前でお肉を食べるという矛盾、けれどここには僕なりの納得があります。

こんな難しい話の前に、まずはミートソースの美味しさを味わっていただきたいです!和牛とは違う、赤味のお肉の美味しい食べ方の一つとして、自信作です!!ミートソースをメニューにした訳のお話でした。
(記事:森林ノ牧場 http://www.shinrinno.jp/top-d-s