第31回読売書法展





こんにちは!西村鶴鳳です。先日まで開催しておりました第31回『読売書法展』◆本格の輝き◆に今年も入選いたしました。作品の写真や歌の紹介をさせていただきます。

今年は60.6cm×181.8cm(2尺×6尺)の大きな紙を使用し額装が79cm×182cmとなりました。書をしてる方々はこの紙を二六(にろく)と言います。他には二八にはち(2尺×8尺)60.6cm×242.4cmとか、他にも様々あります。

読売書法展では、今年全国の出品総数は2万4751点で、公募は1万4894点、会友3193点、他、役員など6664点でした。表彰式は毎年、東京・芝公園の『ザ・プリンス パークタワー東京』で行われており、私も参加しましたが今年も華やかでした!作品はこちら↓↓↓クリックすると大きな画像になります。

読売書法展

読売書法展

先ず、上の書を右から読んで行きますと、書きだしが『う』のように見えますがこちらは『可』という漢字を用いています。これは変体仮名を使っているのですが、変体仮名ってなに?という方が多いと思いますので少し書きますと、今現在ひらがなは1音1字と統一されています。

たとえば、『あ』は『安』をくずした字体と定めていますが、もともと平安時代~明治初期まではさまざまな種類の字体がありました。
『あ』には『安』『阿』『悪』、『か』には『加』『可』『閑』などなど、さまざまに。

明治33年「小学校令施行規則」によって1音1字に統一されてからは『あ』は『安』をくずした字体を使用するとされ、その規則からはずされた字形の仮名を「変体仮名』と呼ぶようになりました。
今はほとんど、書道でしか使われていないですが、ときどき、お蕎麦屋さんなどの看板で変体仮名を見ることがあります。そば「楚者」だったり、きそば「生楚者」なんて書いてありますよ。

《①番号は歌 ◎は変体仮名使用での書作品》

①かさねても  すずしかりけり  夏衣   うすき袂(たもと)にうつる月かげ 「新古今和歌集」 九条 良経     ◎可佐年手毛 すずし可利遣利 なつ衣  うす支 堂毛と尓 う徒る月可希

②いにしへを  花橘にまかすれば    軒のしのぶに   風かようふなり 「新古今和歌集」 式子内親王     ◎い尓しへ遠 花多ち者那尓万可すれ盤 の来能し能婦二 風かよふなり

③ちる花を  けふのまとゐの 光にて   波間に めぐる  春のさかづき 「新古今和歌集」 九条 良経      ◎千流花を けふの万と日の ひ可利耳て な三万尓め久流 ハる能佐可つき

④花咲きて 実ならぬものは わたつ海の かざしにさせる  沖つ白浪         「後撰集」 小野小町         ◎花さ支て 三ならぬものハ 王たつ三の 可佐し尓させる お支つしら奈三

☆会場で説明するのに、4首書きまとめて(変体仮名)持参していたメモです。クリックすると大きくなります。

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ライター紹介
西村鶴鳳(にしむらかくほう)
新潟県出身 東京都在住
正筆会理事
読売書法展入選など他多数

書道へのきっかけとして
『美しい文字への憧れは私が子供の頃に見ていた母親の字が始まりのような気がします。
さらさらと書かれた母の字を飽きることなくいつまでも見ているような子でした。
学生の頃より書道クラブに入会してはおりましたが、正筆会に入ってから本格的に
書道を始めました。』