日本の伝統 三谷菅垣





サンヤは、数多くの同名異曲をもった曲です。山谷、山野、産安などとも書かれます。「三谷」に関しては、三昧とする説、集会の意とする説、地名説、三つの谷にこだまするさまとの説などに別かれます。音楽的にも、法会や儀式用の厳粛なもの(京都明暗時)、華やかな流し的なもの(錦風流)、純音楽的なもの(琴古流)など、さまざまです。ゆったりとした拍節的リズムにのって、二管の旋律が、ヘテロフォニックに動く。琴古流独自の優雅な奏法と、近代的な二重奏形式が、他の三谷とは全く異なった世界をつくり出しています。なお替手と前奏は、初代鈴慕手付をもとに、二代目が手を加えたもの。

琴古流尺八本曲「三谷菅垣」
尺八:鈴木鈴秋 鷲谷鈴寛 下田静裕 池田定勝 鈴木孝子